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高石ともやチャペルコンサート(第15回バングラディシュ奨学基金コンサート)@浅草教会 (Apr.29,2011) [Music]

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 毎年4月29日に行われているこのコンサートに参加するのは今年で5回目になるが、今回は特別な思いのこもったコンサートになった。
 3月11日の「東日本大震災」の3日前、ともやさんは長い闘病生活にあった奥様を見送られた。気持ちの整理もつかないところに起こった未曾有の災害は、自分をフォークソングをはじめた40年前に連れもどしてしまったという。ともやさんは、このコンサートの数日前には被災地を巡っていた。テレビ画面に切り取られた画像からは想像できない光景に立ちすくみ、避難所の片隅でそっと唄いながら被災者とともに泣いてきた。この日のコンサートではいくら唄っても唄い足りないように思えた。唄の説明もいつにも増してくどいように思えた。それは、実際の被災現場を知らない僕達に、伝えたいけれど伝えきれないもどかしさのようなものだったかもしれない。それは、長年連れ添った妻に先立たれたショックにさらに追い打ちをかけた悲劇にともなう喪失感のようなものだったかもしれない。いつも通りギター一本で、いつもの唄をうたう。けれど今までとは違って聞こえる。ひとつひとつの唄が、唄い手と聴き手それぞれの思いに彩られていたように感じるコンサートだった。

この日うたわれた曲を記録しておくことにします。
〔1部〕
風、遠い世界に、街、海に向かって、どこにいればいいんだろう、陽気に行こう、港町ブルース、青い海のお墓、何とか元気をやっています
〔2部〕
野茨と鳩、孤独のマラソンランナー、追放の歌、第五氷河期、十字架に帰ろう、さすらい人の子守唄、60過ぎても、ユメカシーラ、再会、感謝、陽気に行こう、海に向かって

 


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コメント 4

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まさみ

WANさん
お疲れさまでした。
「半年以上経ってから被災地へ行くのよ、まだ行っちゃダメよ」と
江幡先生や奥様はおっしゃっていたそうです。
今回はそんな方がお側にいらっしゃらなかったのでしょう。
それでも聴いていた方が一緒に泣いていたのを目の当たりにしたボランティアの方から
「心のケアのひとつの切っ掛けになります」と言ってもらったそうです。
きっと邪魔にならず高い所からの目線でなくただそっと歌わせてもらったという立ち位置がそうさせたのだろうと。
浅草ではいっぱいお話がくどかったけれど、ネ。

珈琲豆、ありがとうございました。
WANさんのお人柄のように穏やかで良い香りでした。
ごちそうさまです。



by まさみ (2011-05-01 10:26) 

WAN

>まさみさん

何だかお久しぶりにお会いした感じでしたね。

曲の間のMCに、実際に現地へ行っているともやさんと、そうでない僕とのギャップを感じていました。ともやさん、思いがあふれて伝えきれないという感じでしたね。
テレビでは盛んに歌手やタレントが避難所を訪問して歌で元気を与えたという報道をしているけど、あれも切り取られたほんの一部分でしかないのでしょうね。

珈琲豆なくなったらいつでもおっしゃってくださいね。

by WAN (2011-05-01 15:02) 

matic

5/13こんとん館のナターシャナイト
いけそうです
ひとりになりそうですが、よろしくお願いします
by matic (2011-05-02 23:14) 

WAN

>maticさん

本当だったら3月11日にお会いできるはずだったんですよね。
今度こそ「こんとん館」で会えますように。
こちらこそよろしくお願いします。楽しみにしています。

by WAN (2011-05-02 23:43) 

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