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「風に立つライオン」 [CINEMA]

「風に立つライオン」観てきました(ネタバレあり)

 さだまさしがこの曲を発表したのは1987年、いつ、どこで僕がはじめて聴いたのかは覚えていないが、荘厳な雰囲気の曲と、物語のような詩に感動したことを覚えている。この歌が伝えるメッセージは多くの人に感動を与え、この歌に触発されて医師を志した人、アフリカにわたり現地で暮らすことを選択した人などが数多くいることは最近知った。「たったひとつの歌曲が、このように沢山の人々の人生に働きかけて少しずつその人生を変えていった例を僕は他に知らない」と、さだまさしは書いている(映画のパンフレットより)。

 映画「風に立つライオン」(三池崇史監督)の主役の医師役を務めた大沢たかおも、「この曲の世界観と歌詞に込められた主人公の思いに共鳴した」一人で、彼の場合は、さだまさしに映画化を前提にした小説化を働きかけ、数年かけてその思いは映画作品として実を結んだ。

 さだまさしが小説化した原作を読んでいないので、ストーリー展開はまったく知らずに観ていたが、100万羽のフラミンゴも、キリマンジャロの雪も出てこないものの、歌詞の世界が見事に映像化されていると思った。大沢たかお演じる医師は、過酷な環境の中でも、しなやかな強さとやさしさを持つ「風に向かって立つライオン」としてこの先ずっと活躍していくものと信じていただけに、最後に彼をおそった悲劇はショッキングだった。映画の最後に流れる主題歌「風に立つライオン」は、これまでに観たどの映画のエンディングテーマや主題歌よりも、重く、深く、心を揺さぶる曲になった。

(3月16日 ららぽーと横浜TOHOシネマズ)


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